人生の宝物 by 金田裕子

ilmill.exblog.jp

地球温暖化防止活動の普及・啓発の効果

事業仕分けで指摘されている普及・啓発の効果について、私が連載しているミュージアム専門誌「ミュゼ」の今年1月号でストップおんだん館について書いているので、少しだけ紹介します。

*ミュゼvol.87(2009.1.25)「ハードのチカラ・ソフトのチカラ」より抜粋

 現在、館が開発した貸出物は65種類あり、ニーズに合わせて複数セット用意している。主な貸出先は学校、行政、市民団体、社会教育施設などである。貸し出しをする場合に重要なのは、貸し出しやすい、また借りやすいシステムをつくること。そこでこの館では、保管しやすく送料もあまりかからないように、展示物は基本的に立体物や造形物は使わず、規格化した平面の組み合わせでつくっている。これらの展示物にワークシートやインタープリテーションに必要な小道具、使い方のマニュアルとバックデータを丈夫で軽い貸出ボックスに入れ、館内やバックヤードに保管し、そのまま宅急便で各地に貸し出せるようにしている。
 貸出物のニーズはとても高く、予約はいつもいっぱい。3人いるアルバイトも貸出作業(受付、貸出物の点検&補修、発送など)で毎日大忙しである。2004年7月の開館から2007年度までに1350団体に貸し出し、年々その数は増えている。貸出先での波及効果(貸出物を活用した学習会やイベントへの参加者数)も74万人以上に及んでおり、展示プログラムを貸し出すという手法は効果的だといえるのではないだろうか。また社会教育施設などで継続的に展示プログラムを使いたいという場合には、データ提供も行っていて、これまでに107団体に提供して各地で活用されている。
f0043622_18165621.jpg

■展示プログラムの効果測定
 では、展示プログラムを通した学びの効果はどうだろうか。数値化するのは非常に難しいが、2007年度に神奈川大学が行った調査結果がここにある(「地球温暖化に係る政策支援と普及啓発のための気候変動シナリオに関する総合的研究」より)。30〜40代の既婚者女性120名を対象にストップおんだん館の展示プログラムを行い、意識と行動の変化を調べたものである(直前・直後・2週間後にアンケート)。その結果、直後のアンケートでは90%以上の人が「今後、温暖化対策への取り組みをさらに行いたい」と答え、2週間後のアンケートでも70%以上の人が「温暖化防止のために実際に行動を始めて続けている」と回答している。この調査だけですべてを語ることはできないが、ここで開発した展示プログラムの効果を測る1つの目安になるのではないだろうか。

Q.温暖化防止のために実際に何かはじめましたか?
f0043622_18171884.jpg

[PR]
by ilmill | 2009-11-26 18:29 | 学びの場づくり